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この夏、パニガーレV4Rが日本に降臨
ドゥカティジャパンはこのほど、パニガーレV4Rの日本発売日とその価格を発表しました。
発売日は2019年6月29日(土)。
全国のドゥカティジャパン・ネットワーク店で発売されます。
「モンスター」よりモンスターなV4R
DUCATIは2017年、同社の市販車としては初めてV型4気筒エンジン「デスモセディチ・ストラーダレ」を搭載するパニガーレV4を発表。
この時既に、ストック状態で214PSというその圧倒的なパフォーマンスが話題となっていました。
もはや市販GPマシン
今回のパニガーレV4Rは、1,103㏄だったパニガーレV4のエンジンをショートストローク化することで、SBK(世界スーパーバイク選手権)のレギュレーションに合わせて998㏄に。
さらに、コンロッドをチタンに変え、ウエイトを絞りながらそのパワーを221PS/15,250rpmと驚異的なまでに増強。
しかも、アクラポビッチ製「DUCATI・パフォーマンス・エクゾースト」を含むレーシングキットを装着することで、車重は6.5kg減、そして最大出力をなんと234PS/15,500までアップさせることが可能とするモンスターマシンなのです。
ひとまず発表されているのは車両単体の発売日と価格のみ。
サーキットユーザーにとってはレーシングキットの日本発売について気になるところでしょう。
レーシングキットのエクゾーストは2種類
これについては、ドゥカティジャパン株式会社の広報の方にお話を伺いました。
お話によると、レーシングキットのエキゾーストシステムには、スリップオンとフルエキゾーストの2種類が用意されているとのこと。
まずスリップオンは50万7,230円+税。
GPマシンに迫る出力をたたき出すフルエキゾーストシステムは75万1,440円+税ということで、値段の方もかなりのハイパフォーマンスでした。
当然これらはレース専用パーツで、購入には車検証の抹消等、所定の手続きが必要となります。
それだけに、サーキットで「全部盛り」のV4Rを見たら、きっとビビるでしょうね。
これらのオプションについてお求めの際、詳細は最寄りのDUCATIディーラーまでお問い合わいただけたらと思います。
このモンスターマシン、意外にフレンドリーらしい
そんなエンジンパワーもさることながら、DUCATIのMotoGPマシン、「デスモセディチGP」同様のが逆回転クランクを採用しているのも注目すべきポイント。
これは慣性モメントを進行方向とは逆に発生させることで、加速時のトラクションを増し、コーナー進入時にフロントタイヤにかかる負担を減らすのが狙いです。
そして、パニガーレV4Rの外見で最も目を引くのは、何といっても、ライト脇に生えているこのドライカーボン製ウイング。
これは、空力でマシンを安定させ、電子デバイスの介入度を抑えることで、ライダーが安心してアクセルを長く開けていられるようにするものです。
結果的に先述の逆回転クランクトの相乗効果で、ブレーキングを遅らせてブレーキングポイントをコーナー奥にとるという難易度の高い操作に安心感を持てせてくれます。
公道では当然、猛烈なレーシングスピードを出すはずもありません。
しかし、ウイングの迫力あるデザインは所有感を満たし、先進の電脳装備にプラスされた逆回転クランクの存在は、常用域もかなりスマートな乗り味を楽しませてくれるのではないでしょうか。
やはり、この雰囲気におはそそられる
カウル形状もV4・V4Sとは異なり、サイドに放熱効率を高める大きなスリットが追加されて、より迫力あるデザインになっています。
そして、アルミの地を活かした16Lのタンク。
この美しくスペシャルな感じがいいですね。
その先のメーターパネルに目をやれば、
レーシングモードでラップタイマーが表示されています。
ちなみにこちらがストリートモード。
いずれもフル液晶にアナログメーターを映すところが、洒落ていますね。
スペックはもちろん、国産スーパースポーツとは違うギミックをふんだんに備えたDUCATIパニガーレV4R。
一味も二味も乗り味が予想されるだけに、これは相当に楽しみな一台です。
価格は4,550,000円也!
今回のパニガーレV4Rの車体価格は8%税込み¥ 4,550,000となっています。
確かに高価で誰もがすんなりと手にできる価格ではありません。
ですが、かつてホンダもGPマシンである「RC213V」をRC213Vsとして市販化した時の価格がおよそ約2千3百万円。
ちなみにホンモノのGPマシンは億単位だと聞きます。
RC213Vsには幾重にもリミッターがついていたことを思えば、パニガーレV4Rはほぼほぼノーリミットなナンバー付きSBKベースマシン。
これだけのハイパフォーマンスマシンがこの価格で手に入るというのは、ひょっとしたらお買い得なのかもしれませんね。
DUCATI V4R 諸元
乾燥重量 | 172kg | |
---|---|---|
装備重量 | 193kg | |
シート高 | 830mm | |
軸間距離 | 1,471mm | |
最低地上高 | 130mm | |
原動機種類 | デスモセディチ・ストラーダーレ90°V4 カウンター・ローティング・クランクシャフト、 デスモドロミック4バルブ、水冷 |
|
総排気量 | 998cm3 | |
内径×行程 | 81.0mm×48.4mm | |
圧縮比 | 14.0:1 | |
最高出力 | 162kW(221PS)/15,250r/min | |
最大トルク | 112N・m(11.4kgf・m)/11,500r/min | |
燃料タンク容量 | 16L(無鉛プレミアムガソリン指定) | |
吸気・燃料装置/燃料供給方式 | フューエルインジェクション フルライド・バイ・ワイヤー 楕円スロットルボディー 可変長エアインテークファンエル |
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1次減速比 | 1.80:1 | |
クラッチ形式 | 乾式, 多板 スリッパークラッチ機構 |
|
変速装置/変速方式 | 常時噛合式6速/リターン式 ドゥカティ・クイック・シフト(DQS) UP/DOWN双方向に有効 |
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変速比 | 1速:2.714 2速:2.118 3速:1.737 4速:1.524 5速:1.366 6速:1.250 | |
フレーム形式 | アルミ製フロントフレーム | |
キャスター/トレール | 24°5′/100mm | |
タイヤサイズ(前/後) | 120/70ZR17/ 200/60ZR17(ピレリ製ディアブロコルサSP) | |
ホイール | 鍛造アルミ製3本スポーク6.00×17 | |
サスペンション | (フロント) オーリンズ製43πTinコートNPX加圧式フルアジャスタブル(リア) オーリンズ製TTX36フルアジャスタブル・モノショック、 アルミ製片持ちスイングアーム、 ピボット調整式(+/-3mm) |
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乗車定員 | 1名 |
画像参照元;DUCATI ジャパンパニガーレV4R
取材協力;ドゥカティジャパン株式会社