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NIKENに「GT」がやってくる!
昨年秋より日本でも受注生産が開始されたNIKEN。
異彩を放つ前2輪の容姿は世界的に注目され、絶対的な安定感を誇る走りもまた、スポーツツアラーに革新をもたらしています。
昨年(2018年)11月にイタリア・ミラノで開催されたEICMA〔ミラノ国際モーターサイクルショー〕においてヤマハは、
そのNIKENに上級グレードの、「NIKEN GT」を追加すると発表していました。
そして、満を持した3月13日、いよいよ日本でもNIKEN GTの受注予約を開始。
今回は新しいYAMAHA NIKEN GTをご紹介します。
そもそもNIKENってどんなバイクなの?
日本でもようやく、ツーリングスポットに行くとたまに見かけるようになったNIKEN。
モーターサイクルナビゲーターの中でも昨年12月に試乗インプレッションをレポートしています。
この中では、クリスマスということもあってNIKENにトナカイに扮してもらい、児童養護施設の子どもたちのために笑顔の使者にもなってもらいました。
このNIKEN、とにかく大きくて特異な容姿なのですが、乗ってしまうといつの間にか、3輪であることを忘れるほど普通に乗れてしまいます。
しかし、ワインディングや滑りやすい路面での一般的な2輪とは別次元の安定性を発揮。
実際、試乗の際も一部路面凍結が見られるワインディングを走行し、後輪が滑る状況にあってもフロントの安定感は盤石でした。
前2輪のLMW(リーニング・マルチ・ホイールズ)ならではのワインディングの楽しさと、この上ない安心感。
これを感じたとき、NIKENがバイクを超えた新時代の乗り物であることを、悟らずにはいられないでしょう。
NIKEN GT スタンダードモデルとの違いは?
スタンダードモデルのNIKENの詳細については、上記の記事をご確認いただくこととして、ここでは新たに追加されたNIKEN GTの概要をお伝えします。
スタイリングとカラー
こちらが今回、国内で追加発表されたNIKEN GTです。
黒に近い「ダークグレーメタリックG」という1色だったスタンダード。
これに対し、GTでは上記の「マットダークパープリッシュブルーメタリック1」(マットブルー)と、
「ブルーイッシュグレーソリッド4」(グレー)の2色を用意。
全体色の他、スタンダードとはホイールカラーやフロントサスペンションの色もGT用のカラーとなっています。
実用性を増した装備群
NIKEN GTでは、スポーツツアラーとしての使い勝手に配慮した各部のグレードアップが図られました。
HIスクリーン
カラーリング以外にGTとして識別するとすれば、ちょっと大きめなこのHIスクリーンの装備が最もわかりやすいところではないでしょうか。
スタンダードモデルのスクリーンも試乗時には風を上手に上方に往なしてくれていましたが、
GTではマウント一自体もアップさせており、風の巻き込み音を低減し、ロングツーリングでの快適性はさらに増しているように見えます。
専用シート&新形状グラブバー
スタンダードモデルのNIKENでは、
座面はエンボス加工を施さたビニールで、グリップ感のあるものでしたが、
GTでは専用のコンフォートシートとなっており、スウェード調の座面全体がさらにしっかりとした一体感を演出してくれます。
実は海外仕様のGTは、
ご覧のようにエアロサイドケースが標準装備となっているのですが、日本仕様としてはオプションでの装備となっており、グラブバーはこれらを取り付け易い形状に変更されています。
自宅を起点に長期試乗をしてわかる点ですが、やはり縦幅は通常のバイクよりも大きいNIKEN。
これをオプションとしたのも、日本の駐輪場事情などを考えてのことだと思います。
12V DCジャックの追加
ネガポジ反転液晶メーターが実に見やすいNIKEN。
スタンダードモデルでは、この左上に12vDCジャックがあるのですが、
GTではさらにシート下にも12vDCジャックを追加。
これにより、電熱ジャケットなどの電源の確保も非常に楽に行えるようになりました。
センタースタンドを標準装備に
スタンダードではサイドスタンドのみだったのに対し、
GTでは新たにセンタースタンドを標準で装備。
以前、モーターサイクルナビゲーターでNIKENの発売をお伝えした時も、登坂路での停止に、
「パーキングブレーキかセンタースタンドはないのか?」
と言ったご質問を複数いただいていたわけですが、今回はそうしたユーザーの要望に応えた形となりました。
諸元上の違い
メーカー発表のNIKENのスタンダードモデルとNIKEN GTの諸元は以下の通りです。
※〈内はGTの数値〉
認定型式/ 原動機打刻型式 |
2BL-RN58J/N714E | |
---|---|---|
全長/ 全幅/ 全高 |
2,150mm/ 885mm/ 1,250mm〈1,425mm〉 |
|
シート高 | 820mm〈835mm〉 | |
軸間距離 | 1,510mm | |
最低地上高 | 150mm | |
車両重量 | 263kg〈267kg〉 | |
燃料消費率 | 国土交通省 届出値 定地燃費値 |
26.2km/L(60km/h) 2名乗車時 |
WMTC モード値 |
18.1km/L (クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時 |
|
原動機種類 | 水冷・4ストローク・ DOHC・4バルブ |
|
気筒数配列 | 直列, 3気筒 | |
総排気量 | 845cm3 | |
内径×行程 | 78.0mm×59.0mm | |
圧縮比 | 11.5:1 | |
最高出力 | 85kW(116PS)/ 10,000r/min |
|
最大トルク | 87N・m(8.9kgf・m)/ 8,500r/min |
|
始動方式 | セルフ式 | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 3.40L | |
燃料タンク容量 | 18L (無鉛プレミアムガソリン指定) |
|
吸気・燃料装置/ 燃料供給方式 |
フューエルインジェクション | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
バッテリー容量/型式 | 12V, 8.6Ah(10HR)/ YTZ10S |
|
1次減速比/2次減速比 | 1.680/2.937 | |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 | |
変速装置/変速方式 | 常時噛合式6速/リターン式 | |
変速比 | 1速:2.666 2速:2.000 3速:1.619 4速:1.380 5速:1.190 6速:1.037 |
|
フレーム形式 | ダイヤモンド | |
キャスター/トレール | 20°00′/74mm | |
タイヤサイズ(前/後) | 120/70R15M/C (56V) (チューブレス)/ 190/55R17M/C (75V) (チューブレス) |
|
制動装置形式(前/後) | 油圧式ディスクブレーキ/ 油圧式シングルディスクブレーキ |
|
懸架方式(前/後) | テレスコピック/ スイングアーム(リンク式) |
|
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ | LED | |
乗車定員 | 2名 |
販売価格:NIKEN 1,782,000円(消費税8%含む)
:NIKEN GT 1,944,000円(消費税8%含む)
※諸元参照元;ヤマハ発動機/NIKEN/SPEC
ご覧の通り、エンジンや足回り、フレームなどの基本部分について、スタンダードモデルからの変更はありません。
詳しく見ていくとGTは、全高で400mmの1425mmとなって、4㎏増の267kgとなったのは外観からうなづけるところですね。
しかし、専用シートの形状によるものと思いますが、車高(最低地上高)に変更がない中で、シート高が15mmUPの835mmに上昇。
恐らくこれは、エアロケース等の装備を満載した際の切り返しを少しでも軽く感じさせようとする狙いがあるのだと思います。
日本のヤマハ発動機公式サイトでは、主に写真によって静的に紹介されているNIKEN。
2019年3月中旬現在、ヨーロッパのヤマハ公式サイトのトップページにおいて、NIKEN GTの動きの質の高さが動画でプロモーションされています。
LMW機構・そして新しいNIKEN GTがワインディングを疾風のごとく駆け抜ける躍動感。
これはぜひご覧いただきたいですね。
発売関連イベントが楽しそう!
ヤマハ発動機では、NIKEN GTの発売を記念し、
NIKEN/GT EXCLUSIVE試乗会と、さらにNIKENとしてはメーカー公式初のオーナーズミーティングを開催する予定です。
こちらのイベントの参加は応募者の中から抽選となり、各会場120名ずつ(合計240名)がご招待される予定です。
会場は東と西に分けられ、
エントリー等詳しくは、
NIKEN/GT EXCLUSIVE試乗会 オーナーズミーティング特設サイトをチェックしてみてください。
しかし、上記イベントの会場は遠いけど、NIKENのLMWを体験したいという方もいらっしゃいますよね。
そんな方に耳寄りなお知らせ。
ヤマハ バイクレンタルでは新規登録者(抽選で100名)に「4時間無料チケット」をプレゼント中!
こちらもふるってご応募ください。
LMWの世界があなたを待っているかもしれません。