SUZUKI隼の2020年型は電サス&セミATのほか最新スマート装備が充実?
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”隼2020年モデル”の内容を掘り下げてみよう

先日モーターサイクルナビゲーターでは、2019年型のSUZUKIハヤブサがインドで発売されたという話題をお伝えしました。

しかし、これはフルモデルチェンジではなく、変更点がカラー変更のみのイヤーモデルであることから、早くも2020年型を待望するコメントがいくつか寄せられています。

ちなみにこの記事の中では、フルモデルチェンジ後のハヤブサの概要を、次のように予測しました。

2020年型ハヤブサはこうなる?
  1. 隼の基本イメージを踏襲し、見た目を大幅に変えない。
  2. エクゾーストシステムは2本出しのショートサイレンサーに
  3. エンジンはコンパクトな1400㏄、フレーム等骨格もスリム化軽量化が図られる。
  4. MotoGPでGSX-RRが搭載している「シームレスギアボックス」を採用?
  5. IMUなど「今風」電子制御をさらに進化させて搭載。

今回はこれらの予想を、もう少し掘り下げた形で考えていこうと思います。

隼の基本イメージを踏襲し見た目を大幅に変えない

者がこれまで見聞きしたの情報をまとめると、SUZUKIが新型ハヤブサのリリースに向けて着々と準備を進めているというのは確実なようです。

そのスタイリングについても様々な憶測があり、既に専門誌各紙は、各々にCGによるレンダリング画像を作成して、2020年型を予想していますね。

それらの画像をもとにあれこれお話しするのは楽なのですが、残念なことに、大人の事情でそれらのレンダリング映像をこの場でご紹介することができません。

しかし、お伝えできる映像を探す中で筆者は、過去にご紹介した映像の中に2020年型ハヤブサのスタイルのヒントになる映像があることに気付きました。

それがこの画像。

恐らく既にご存知の方も多いと思いますが、こちらは2015年9月にSUZUKIが「GSX-Rコンセプト」としてSUZUKIが公開した映像ですね。

当時はまだ、「GSX-R1000の後継車種がどうなるか?」とファンが待ちわびる中で、この画像も2012年型(L2型)以降のモデルに近いものとして考えられてきました。

しかし、2017年に発売されたL7型のGSX-R1000Rはこのスタイリング。

確かにライト周りは似ていると言えば似ていますが、GSX-Rコンセプトの画像とは違うところが大きく言って3つあります。

それは、明らかにコンセプト画像の方が、

  • 全高が低く抑えられてた低重心の車両であること
  • 全幅もGSX-Rよりふっくらしていること。
  • 車長が長めに描かれていること

この3点です。

さらに、もう一つ気になった映像がこちら。

こちらは2016年1月ごろにネット内で「次期ハヤブサのイメージ画像」として出回っていた映像ですね。

これをもう一度、「GSX-Rコンセプト」の画像と見比べていくと、

どうでしょう、タンク周りやウインカーの位置、後端のデザインなどがよく似ていますね。

GSX-R1000Rより車長が長く、低重心なのは今の隼にも通じるところです。

ですので、恐らくこれはGSX-Rというよりは次期ハヤブサのイメージコンセプトで、このデザインを軸とした開発が進めれれているのではないか、と筆者は見ているわけです。

実車ではさらに猛禽類っぽいエッジを効かせたデザインで、空力にもこだわったものになるとすれば、多くのファンを引き付けることになるでしょうね。

エクゾーストシステムは2本出しでショートサイレンサーに?


SUZUKIは既に、次期ハヤブサ用と目されるエクゾーストシステムの特許を、海外のパテント管理当局に申請済みであるとのこと。

いくつかの特許画像ありますので、順番に見ていくことにしましょう。


排気系の形状からして、噂されるターボなどの過給機のないNA(ノーマルアスピレーション)タイプのエンジンになるようですね。

ハヤブサらしい2本出しのサイレンサーが目を引きます。

よく見ると集合部にはチャンバー室が設けられており、その手前に2本の触媒が並列して収められいるのがわかりますね。

外見的には4-1-2に見えますが、構造的には構造的には4-2-2に近いものになっているようです。

「パワー番長的なバイク」にするのではなく、騒音の低減を図りながら環境規制をクリアし、低重心かつトルク重視の扱いやすい上品なバイクに仕立てられるのかもしれません。

エンジンはコンパクトな1400㏄、フレーム等骨格もスリム化軽量化が図られる?

さらに骨格系とエンジンに目を移すと、


フレーム・スイングアームは現行のハヤブサよりも明らかに細身なものとなるようですね。

様々な情報を総合すると、エンジンは1340㏄→1400㏄に拡大され、しかも一層コンパクトな形になって搭載されるという見方が有力です。

軽量化に心骨を注いで、圧倒的なパワーウエイトレシオを誇ってきたのが、歴代GSX-Rのアイデンティティー。

次期ハヤブサの開発は、デビュー以来の基本コンセプトをぶらすことなく「原点に立ち帰った手法」で全体の軽量化を図るの方向性にあるようです。

MotoGPでGSX-RRが搭載している「シームレスギアボックス」を採用?

「アルティメットスポーツ」の世界観を、余すところなく表現してきたSUZUKIハヤブサ。

それだけに、

『次期ハヤブサは、SUZUKIが持てる最高技術を技術を総動員したモデルであってほしい。』

そう考える人も多いのではないかと思います。

となれば、最高峰の技術をもって争われるMotoGPでSUZUKIがワークスマシンGSX-RRに投入している「シームレスギアボックス」、このフィードバックの有無が気になりますね。

ギア

シームレスギアボックスは、奇数ギアで駆動中に偶数ギアもかみ合ってスタンバイし、奇数ギア偶数ギアが途切れることなく交互に動力伝達を駆動力を後輪に伝えていくシステムです。

MotoGPでは既にほかのチームも採用している技術ですが、市販車ですとホンダのDCTシステムがそれに充たりますね。

映像↑はGOLDWINGのDCTです。
(引用元;Honda技研工業株式会社/GOLDWING/パワーユニット/走行性能

興味深いことに別の特許映像では、いかにもハヤブサ然としたスタイリングの中に、シフト周りに何やら仕掛けがありそうな映像があります。


チェンジペダル付近をクローズアップしていくと、

シフトロッドはアクチェーターの様なものにつながっているんですね。

その手前、チェンジペダルの方をさらに見ていくと、

この部分でペダルの動きを読み取ってECUに信号を送くるようなセンサーと、コネクターの様なものが見えます。

ホンダのDCTは、基本ATとして乗ることもできますが、マニュアルモードにすれば右手のハンドルスイッチで電気的にシフト操作をすることがでるんですね。


写真はホンダGOLDWING GL1800DCTのもの

筆者もGOLDWINGのDCTに試乗しましたが、ハヤブサらしさを求めるならもう少し操作感を楽しみたいと思うはず。

どちらかというと、ヤマハのFJR1300ASのようなセミオートマシステムで、

指先でもシフトペダルでもシフトチェンジできる方が、楽しくて楽なような方が似合うのではないかと思いますね。

映像ではまだ、これがシームレスギアボックスであるかどうかは定かではありません。

しかし、少なくとも何らかのセミオートマ機構が次期ハヤブサに搭載され、スポーティーな走りを気軽に楽しむモードがついたものになるのではないでしょうか。

IMUなど「今風」電子制御をさらに進化させて搭載

2019年型も基本設計は2008年型と同じ。

2008年当時は走行モードが選択できるだけでも驚かれたものですが、今どきのスポーツツアラーからすると、それだけでは「標準的な装備」といわれてしまうかもしれません。

スポーツABS搭載の可能性

GSX-R1000Rなど最新のSSバイクには、車速やギアポジション、そしてアクセル開度等々の情報に加え、車体の傾き方を検知しながらマシンの動きを制御するIMUが搭載されています。

これらはパワーやスピードのためのみならず、様々な走行条件下でリスクを軽減できるよう、高度に工夫されたいわば「リスクマネージメントシステム」として機能するものです。

例えば、CBR1000RRにあるように、スポーツABSなどの装備は、フルバンク中のブレーキングにも対応できるようになっているのですが、

恐らく、次期ハヤブサでもこうしてIMUを多岐に活用して安全を確保するために、スポーツABSなどの装備を充実させてくるのだと思います。

バランスフリーサスペンションを電子化して搭載?

GSX-R1000Rでは足回りに最新のバランスフリー型サスペンション(以下BFF)を搭載しているわけですが、


※BFFは窒素ガスをサス内に充填することで、走行中オイルダンパー内に発生する気泡の発生を抑え、高密度の路面追従性を追求したサスペンションシステム。

このサスペンションシステムのサプライアーであるSHOWAは、近年BFFを電子制御化した先進のEERAを開発・発表しました。


映像参照元;SHOWA/EERA

このサスシステムでは、IMUの情報から様々な路面状況の中でも最適な走行状態を常に維持することができるのはもちろん、スマート画面から車高を調整することも可能。

さらに、速度を検知して、低速時には低く、通常走行時には車高を上げるなど、多彩な機能を先述のBFFに追加したものとなっています。

隼としてのキャラクターをより充実させるのであれば、ライダーの安全確保のため高次元に進化した「電サス」の搭載は真実味があると話だと思います。

スマートメーターパネル搭載の可能性

既にスマホと連動して音楽やナビ情報をメーターに表示できる「スマートメーター」を搭載したバイクはいくつか存在します。


映像↑はGOLDWINGのスマートメーターです。
(引用元;Honda技研工業株式会社/GOLDWING/主要装備

昨年のEICMA〔ミラノ国際モーターサイクルショー〕ではさらに進んだ「スマートメーター」を搭載したバイクがいくつか登場しました。


写真はハーレーの電動車『LIVEWIRE(ライブワイヤー)』のもの

これらにはGPSを利用して盗難抑止や事故時の緊急通報の機能を持ったものもあるんですね。

「せっかくハヤブサなんだし、どうせ技術で攻めてくるなら、徹底的に造り込んで魅せて欲しい。」

そう思うのはきっと、筆者だけではないのでしょう。

多分こうした技術も、良い形で盛り込まれてくるのだと思います。

まとめ

「隼」の名は、羽を休める隼にみる「静の優雅さ」と、獲物を狩る「動の鋭さ」を表現したものだと言われています。

これまでお伝えした内容をまとめると次期ハヤブサは、

『ツアラーとしてゆったりと乗れるの一面と、ふんだんにパワーを楽しむこともできるスポーツバイクとしてのキャラクターが高次元に融合したもの』

ということになりそうです。

「静」と「動」を極めて魅せるハヤブサの美学。

グローバルな人気を誇る隼だけに、世界中のライダーがその登場を心待ちにしていることでしょう。

 

隼パテント映像参照元;EXTREME POWER SPORTS SAN ANTONIO




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