YAMAHA新型 YZF-R125登場!コイツが125㏄の価値観を変えていく!
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2019年は125スポーツが熱い

2018年9月28日、ヤマハ(EU)が新型のYZF-R125を発表しました。

125㏄スポーツバイクは、今年に入ってライバルたちの動きが活発化。

ホンダCB125Rの完成度の高さには目を見張るものがありますし、

GSX-R125は125㏄の面白さを再考させるような鋭さを持っています。

さらに今年のINTERMOTOではKawasakiもNinja125のリリースを発表。

かつてないほどホットな状況を迎えた125㏄スポーツクラスに、
「今、ヤマハはなんで絡んでこないんだ?

そんな風に思っていた人に、これは多分朗報になると思います。



EUでは進化を続けていたYZF-R125

ご存知の方も多いと思いますが、2012年からYZF-R125はプレストコーポレーションを通じて輸入されていましたね。

この当時もR6によく似たルックスが話題になったわけですが、日本ではこの一代をもってYZF-R125が正規に販売されることはなくなりました。

ちょうどそのころのライバルたちはというと…、

APE100やKSR110など、12インチタイヤのミニバイクが主流で、正規販売されているミッション付きの125のフルサイズスポーツバイクはまだ珍しい存在。

前回のYZF-R125日本登場ははっきり言って早すぎたのだと思います。

しかし、最小モビリティーが125㏄~というのは海外のスタンダード。

日本での販売がなくなった後も、EU圏ではR125の人気は続き、新型機種へのアップデートも行われていました。

この記事でMT-125を「今の日本にこそ必要なバイク」と絶賛してご紹介したとき

2018年型のEU仕様についても少し触れていましたね。

41mm径の倒立フロントフォークやエアスクープを与えられたフォルムは兄貴たちに劣らずレーシーな雰囲気に。

これはなかなか楽しそうです。

今回、ヤマハはYZF-R125をさらにアップデートしてきたわけですが、機は熟し、いよいよ多くの人に受け入れられる体制が整ったのではないかと思います。

基本デザインはYZF-R15を踏襲

発表された新型YZF-R125。

その姿をしっかりと見ていきましょう。

上の2018年モデルと比べると、顔つきがだいぶシャープになりましたね。

前モデルは、小さい車体の割にタンク長が長めで、シートやテールもちょっと尻上がり。

新型ではそのあたりの均整がとれた感じに仕上がっていると思います。

カラーバリエーションは3色。

それぞれ現行YZF-Rシリーズのカラーを踏襲したものとなって、これはヤマハファンの触覚を、ずいぶんとくすぐってくれるデザインですよね。

モーターサイクルナビゲーターをずっとご覧になっていた方にとって、このデザイン、ちょっと見覚えがありませんか?

そうです、これはかつてこの記事でご紹介したYZF-R15(以下R15)をほぼ踏襲したデザインになっているのです。

こちらがYZF-R15。

どうですか?よく似ていますよね。

ピンクナンバーでSSに乗れる

確かにパッと見は似ているのですが、R15をそのままスケールダウンしたのかというとそうではありません。

細かいところは結構違っていて、R125にはむしろR15にはない、MotoGPファンを唸らせるような専用装備がしっかりと脇を固めています。

YZF-R15の上を征くR125の雰囲気

先述の関連記事ではYSP川崎中央さんにYZF-R15の試乗車をお借りして、細かなディテールとその乗り味を紹介させていただきました。

YZR-M1を彷彿とさせるエアダクトを持つフロントデザイン。

これはR25に勝る鋭さを感じますね。

R125でもこれはほぼ同じデザイン。

中央に設けられたエアダクトはR15同様ダミーとなっています。

R125 は左上のストロボラインがそそりますね。

タンク上部に設けられたスリットも同じくかなりレーシーなイメージが強調されています。

カラーリングは異なりますが、こちらもR125に共有され、エッジの切り立ったタンクデザインはかなりいい「景色」ですね。

この写真でお気づきの方もいらっしゃると思いますが、R125にはブレーキレバープロテクターが装備されています。

これはかつてMotoGPにおいて、激しい競り合いでブレーキレバーが他車に接触して多重クラッシュが発生したことを受け、競技規定によりレースマシンへの装着が定められているもの。

R15にはないR125の「その気」を感じる雰囲気が、なんともたまりませんね。

また、EUで発売されていた前モデルのテールランプは非常にミニマムなもので、

ちょっと小さすぎる感じもありました。

R15ではシリーズの一貫性を示すこのデザイン。

さながら長男次男のR1・R6を彷彿とさせるものがありますね。

このテールデザインもまた、R125に立派に受け継がれています。

 

125㏄にして、しっかりとRシリーズの存在感を出している。

これは嬉しいですね。

足つき性はグット・ポジションはジャスト

R15のシート高は815mmなので、身長162㎝の筆者にとって足つき性は標準的で楽。

片足であればすべての指の付け根を接地させることができます。

対して新型R125は10mmUPの825mm。

R15のポジションはやや前傾する感じもあったので、新型R125では、シート高が10mm上がったことで、若干ですがタイトな感じになるのかもしれません。

でも、キツイというほどではなくて、町乗りにもジャストなポジションなのではないでしょうか。

メーターの視認性がなかなかグット

R15ではメーターパネルは非常にシンプルかつ視認性の良いもの。

R15に乗って面白いと思ったのは、下のトルクはモッチりとした感じながら、6500rpmあたりから「びゅっ」と元気にふけ上がることでした。

シフトインジケーターもちゃんとついていて、

「なるほど、だからメーターがこういうデザインなのね」と納得しました。

新型R125では、同じメーターケースの中に、MT-09SPやNIKENなどヤマハの最新スポーツバイクに採用されている「反転液晶」タイプのメーターが収まっています。

欲を言えば、R15の試乗時、メーターの位置が若干したすぎる気がしていたので、R125ではもう少し搭載位置を上げてもらえると首の稼働が少なくなるような気がしますね。

よく似たメーターですがフォントや文字のレイアウトが少し変わっているのがわかりますね。

R15の試乗経験からこのメーターを読むと、元気にモリっとくるのは5,500rpmあたりからで、そこから長く引っ張れる感じなのかもしれません。
キーシリンダーの形式もR15toha違い、トップブリッジも125専用パーツとなっています。

新エンジンにはVVAを採用

そもそも、筆者が感じた6500rpmあたりの「モリっと感」は、「VVA」と呼ばれる可変バルブタイミング・リフト機構の効能。

R15にはすでに装備されていたわけですが、今回の新型R125にも装備されました。

本来小排気量車では、エンジンの設定を低回転に振れば伸びが頭打ちになり、高回転に降ればピーキーで扱いづらくなるというジレンマが色濃く出ます。

VVAのおかげでR15は低回転から高回転までをフルに使いきれるのが楽しいエンジンンになっていました。

R15の排気量は155.1㏄で最高出力は19.3ps/10000rpm

最高トルクは14.7N・m /8500rpm。

これに対して125㏄のR125は最高出力は15ps/9000rpm。

最高トルクは12.4N・m /8000rpm。となっています。

あくまで数値を見てのお話ですが、R125も扱いやすく伸びやかなフィーリングを存分に楽しめるキャラクターなのではないかと思います。

最適化された車体ディメンション

うらやましい装備が満載の新型YZF-R125。

それは見た目だけでなく、骨格や足回りにも及びます。

フレーム

フレームはアルミ製DELTABOXを採用しています。

写真はヤマハ・インドネシアHPにあったR15のものですが、R125でもこのフレームを使用しているようです。

R25/R3は鋼管フレームですから、弟たちの方がビジュアル的にもレーシーな雰囲気を持っていると言えるでしょう。

フロントの足回りも豪華

R15はR25/R3にもない、スポーティーな41mm径の倒立サスを備えています。

更に今回のR125ではR15にはなかったABSが標準化され、

キャリパーも型押し2ポットからラジアルマウントの対抗4ポットに。

加えて、ブレーキディスクもしっかりとしたフローティングタイプになっており、Rシリーズを名乗るうえで手抜かりないところを存分にアピールしています。

スイングアームはあえて短縮

R15のアルミスイングアームは、現行R25/R3と似て、チェーンがアームを貫通する凝った形。

R125でも、形の上では受け継がれていますが、

実際は従来のR125より30mms短縮させているのだそうです。

更にR125はこれまで、リアタイヤを130/70-17としてきましたが、新型ではR15と同じ140/70-17へとワイド化されました。

しかもR15 のIRCのRX-01ではなく、ミシュランのパイロットストリートラジアルへとグレードアップ。

リアサスも、ちゃんとリンク式のモノサスになっているのがR25/R3からするとうらやましい点かもしれませんね。

その性格は?

スイングアーム長とリアタイヤの変更、さらに倒立サスが新たに採用されたこと。

このおかげで、恐らく寝かし込みはクイックでバンク角が深くなっているはず。

カミソリにもたとえられる鋭いヤマハハンドリング。

この楽しさを存分に味わうことがではないかと思います。

これはちょっとヒラヒラしてみたいですね。

そこにエンジンの伸びしろを使い切る様な楽しさがあるわけで、これはライダーを相当に鍛えてくれる師範代になってくれそうです。

さて、ここまでいろいろな言葉を駆使して、新型YZF-R125の走りをイメージしてきました。

既にヤマハEU〔GB〕のサイトではエンジンサウンドと共にその走りを見ることができますので、ちょっとビジュアル的に答え合わせと行きましょうか。

いかがですか?

「125㏄のイメージが変わった」、あるいは「かつての50㏄ミニバイクのノリでが125に移ってきた。」

そんな感想を持つ人も多いでしょう?

R25/R3にもない装備を持つR125。

出来のいい末っ子は、この後兄貴分のR25/R3のモデルチェンジにも影響を与えそうです。

まとめ

くしくも今年は、リッタースポーツに革命を起こした初代YZF-R1(4xv)の登場から20年目。

筆者も万難を排して購入しましたが、4xvの登場は多くのライダーにとって衝撃的でしたね。

その名を冠するだけあって、YZF-R125はビギナーだけでなく、これまで長くバイクに乗ってきたライダーにとっても、未体験の楽しさに開眼できるバイクになると思います。

もちろんリッターとは比べものにならないほどの性能差はありますが、動画で見るようにYZF-R125の走りはかなりホット。

現段階では日本での発売の有無はわかりませんが、現状から考えればその可能性は濃厚。

発売されるとなればピンクナンバー界を変えていく風雲児になることは間違いないでしょう。

これは期待値高いですね。

新型YZF-R125諸元

2019年型YZF-R125
全長×全幅×全高(mm) 1.955×680 ×1,065
ホイールベース 1.325 mm
サスペンションタイプ 倒立(インナーパイプ41mm径)
キャスター角 25°
フロントトラベル 130mm
トレイル 89mm
シート高 825mm
車重 142 kg
エンジン形式 水冷4スト単気筒VVA付き
4バルブSOHC
総排気量 124,7 cc
ボアストローク 52 x 58,7 mm
最高出力 11.0kW (15.0PS) @ 9,000 rpm
最大トルク 12.4Nm (1.25kg-m) @ 8,000 rpm
圧縮比 11,2:1
Fタイヤサイズ 100/80-17/MC
Rタイヤサイズ 140/70-17/MC
Fブレーキ径  292 mm
Rブレーキ径 230 mm
タンク容量(L) 11,5

諸元参考元;ヤマハEU(GB)YZF-RZF-R125 Key Featurs

YZF-R15撮影協力;YSP川崎中央




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