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夏休み、お子さんと本物のエンジン作りませんか?
モーターサイクルナビゲーターをご覧の皆さま。
いつもありがとうございます。
編集長の山本です。
8耐も終わってもうお盆。
お子さんをお持ちのパパさん&ママさんライダーの皆さんもおいでのことと思いますが、この夏休みの計画はお決まりですか?
先日モーターサイクルナビゲーターの中で、ヤマハコミュニケーションプラザで開催されている、『夏休み!親子で楽しむ「体験教室」』の話題をお届けしました。
実は先日娘を連れて、こちらの体験教室の中の「エンジン分解組み立て教室」に行ってきましたので、今回はその様子をお伝えしようと思います。
子どもの興味と思い出をつくりに行く
ヤマハに娘を連れていくと言ったら一般的にはピアノなわけですが、「エンジンを造る」というのはなかなかないですよね。
上記の稿を書き上げた時、我が家の小3女子に、「ヤマハさんで本物のエンジンを作る教室があるけど行きたい?」と聞いてみたところ、
「あ、面白そう、それいきたい!」
という返事だったので早速予約を入れていたんです。
お父さんホントはバイクで行きたかったのだが…
たまに親子タンデムをすることもあって、バイクにはあまり抵抗感のない娘。
とはいえ、普段メカになど興味のない娘なので、ダメもとで聞いてみたのですが、いい返事がもらえてよかったです。
片道3時間程度のタンデムならすでに経験もある娘なので、当初は今回も「ETCツーリングプランを使って格安な親子ツーリングを!」と思っていました。
しかし、さすがに酷暑の炎天下。
無理はさせられないと判断し、清水の舞台を飛び降りるつもりで、スマートEXから新幹線のチケットを購入です。
今回が新幹線デビューの娘。
BIGスマイルをプレゼントする気で、財布の薄さはこの際忘れてしまうことにします。(泣)
今回妻は仕事で来られないため、久方ぶりの父娘ふたり旅。
「SpeedTracker」というアプリで、どこにいるのか?
何キロでどう移動しているのかを見せながら、初めて経験する280㎞/hの車窓に興奮しておりました。
そんなこんなで、あっという間の浜松到着。
ここから東海道線に乗り換えて、磐田駅を目指しますが、娘はもうちょっと新幹線に乗っていたかったようです。
そこから3駅+タクシーで、ヤマハコミュニケーションプラザに到着。
以前、車でここには来たことがあるので、楽しみにしていた様子。
でも、お目当てはバイクの展示ではなくて、
レストランのエビピラフとイチゴジュースだったみたいです。
いよいよエンジン分解教室始まり始まりぃ~
さて、腹ごしらえも済ませ、1Fの物販スペースわきに設置された教室に向かいました。
14:00~の開始を前に、そこにはすでにエンジンと工具がスタンバイ。
エンジンも本物なら、
工具もTONE製の本物であります。
講師の方はヤマハの工場で実際にエンジンを組み立てていらっしゃる方。
基本的なエンジンの仕組みにはじまり、ボルトやナットの役割、工具の使い方など基本的な事柄を教わりました。
普段ほとんど意識してみたことがないであろうボルトとナット「へぇ~」という顔でを見つめています。
補助についてくださった方と一緒に、用意された部品や工具を一つ一つ確認し終わると、
いよいよ分解のスタートです。
分解の一動作ずつ子どもが引き込まれていくのが面白い
今回題材となるエンジンは、2ストローク100㏄のカート用エンジン。
まだちょっと近況気味の娘でしたが、進行は一動作ずつ講師の方がスライドに映して視覚的かつ丁寧に教えてくださるので一安心です。
まずは、プラグコードとプラグを抜いて、
次に、補助の方に手伝っていただきながらリコイルカバーを外していきます。
この時から、どの部品がどこにあって、どんなボルトで止まっていたのかを、ちゃんと覚えておかなくてはなりません。
丁寧に部品を外したら、外した順にシートの上に並べていきます。
こうして外しては置くとういうことを一動作づつ繰り返していき、
エンジンが半壊したあたりで、娘もかなり積極的に動くようになりました。
もはや「次の展開が早く知りたい」という感じですね。
また、講師の方の説明が終わるまで、先に進んではいけないので、作業が進むにつれ、講師の方のお話の方も学校の授業参観で見た以上によく聞いています。
腰下を割るころになると、さらに顔も真剣になり、かなり作業に引き込まれているのがわかります。
そうしてようやく分解完了。
部品も教わった通り、きちんと分解順に並んでいます。
組み立てはまるで立体神経衰弱
しばし休憩をはさんで、次はここまで部分解したエンジンを、元通りに組み上げていきます。
工程に入る前に、講師の方から、そもそもエンジンがどうやって動いているのか?
今外した部品それぞれがどんな働きをしているのかを教わります。
さて、分解を進めていくときに講師の方から、
「どの部品がどうなっていたのかをよく覚えておいてくださいね」
といわれていたのですが、果たして娘はちゃんと覚えているのでしょうか?
作業台にはお一人づつ、補助の方がついてくださるのですが、この型の教え方が非常に優しくて、さらにちょっとしたことでもほめてくださるのが娘にはよかったらしいです。
おかげで、気持ちが次へ次へと進んで手がよく動くんです。
集中して何かに打ち込んでいる娘を見るのは、親としてもなかなか楽しいものですね。
腰下を組んで次はシリンダーの取り付け。
ピストンリングを抑える役はお父さんの役目。
補助の方と一緒に、娘が慎重にシリンダーを乗せていきました。
手順はしっかり心得ていたようで、このころになると一層手際が良くなってきました。
だいぶ形ができてきました。
リコイルカバーを取り付けて、リールをひき、正しい動作ができるかを確認。
父がエンジンを抑えていたので写真はありませんが、無事にクランキングできました。
さらにそのあと、プラグをつけてクランキング。
先ほどよりクランクが重くなり、ちゃんとピストンが圧縮していることを体験します。
どうやら、ちゃんと元の部品の位置を覚えていたようで、エンジンも組みあがって終了です。
残念ながら、室内ではこのエンジンそのものに燃料を入れて始動させることができないので、
コミュニケーションプラザの入り口に置かれた発電機でエンジン始動を体験。
ただひもを引っ張るという感覚ではなく、中で何がどう動いているのか、ある程度理屈を抑えたうえで引っ張っているので、上手に始動させることができました。
まとめ
最初にエンジンを目にしても、おそらく金属の塊にしか見えていなかったのだと思います。
それがこうしてワンステップづつ分解を進めていくと、いろいろな部品がそれぞれの役目をもってそこに配置されているのがわかる。
つまり、ものには理屈があるということをうっすらイメージできるようになったようです。
M1のエンジンを見ても、もうただの金属の塊には見えないよね。(笑)
目で見て、手を動かしながら理屈を学び、結果を体験する。
しかも周りの大人がほめてくれることもあって、だんだんと作業に引き込まれていく娘。
かつてないほど顔が真剣で、バラバラにしたエンジンを組み上げた時には、実に自信満々な顔になっていました。
娘は当初、「本物のエンジンを造りに行く」と聞いても、かなり漠然とした興味のままで出かけて行ったようです。
帰りの新幹線の中で感想を聞いてみると…、
「最初あんまり興味なかったんだけど、やってみたらすごく面白かった。」
とのこと。
でも、これは親父にしてやったりで、「やってみたら面白かった」は最高の誉め言葉。
『新幹線代も無駄じゃなかったのかな?』と親子で楽しい体験ができたことを喜んでいます。
ものの理屈を学びながら、親子で完成体験を共有できる「エンジン分解教室」。
この後、8/21(水)~23(金)の回がまだ空いているようです。
参加費は無料。
対象は小学3年生以上。
ご希望の方はこちらのお申込用紙で必要事項をご確認の上、FAXまたはお電話でお申し込みください。
この夏、ヤマハコミュニケーションプラザでお子さんの興味を育てに行ってみてはいかがでしょうか?