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お、とうとうZX-14Rもファイナルか
Kawasakiは8月2日、海外向け主要モデルの新カラーリングを発表しました。
今回新しいカラーグラフィックが発表されたのは、
- Ninja ZX-14R HIGH GRADE (ZX1400JLFA=マレーシア仕様)
- Ninja ZX-14R HIGH GRADE (ZX1400JLF=オーストラリア仕様)
- Z1000 R EDITION (Z1000JLF=欧州一般仕様)
の3車種。
最近はNinjaH2やNinjaH2 SX SEなどのスーパーメガツアラーが国内仕様としてラインナップされる中、海外仕様のKawasaki車種の輸入を担うBRIGHT(ブライト)のカタログでは、このカラーリングがZX-14Rのファイナルモデルであるとアナウンスされています。
まだまだ見どころの多いこのモデル。
まずは、その姿を見ていくことにしましょう。
Ninja ZX-14R HIGH GRADE (ZX1400JLFA=マレーシア仕様)
Ninja ZX-14Rといえばハイスピードメガツアラーの代名詞ともいえるKawasakiの旗艦モデル。
”HIGH GRADE”(ハイグレード)を名乗るこのモデルは、オーリンズの量産サスの中で最もグレードの高いリアサスTTX39と、ブレンボ社最上級のM50モノブロックキャリパーを標準装備に盛り込んだNinjaZX-14Rの上級モデルです。
ゆわゆる「SP」的な位置づけのマシンとしてこうした高級パーツが投入されるのはよくあること。
しかし、ZX-14R HIGH GRADEでは、そうした装備だけにとどまらず、ハンドル位置の見直しなどでツアラーとしての本質を磨き、快適性という無形の部分へのグレードUPにこだわって登場した一台です。
そして、こちらが今回発表されたマレーシア仕様です。
色名は「パールブリザードホワイト×メタリックスパークブラック×キャンディーファイアレッド」。
白を基調とし、そこにシャープな赤が鮮烈なスピード感を演出していますね。
ZX-14Rの大きさは既に多くのライダーが目にしているところですが、こうして広報写真を見ているだけでも、かなりのスケール感を味わうことができます。
1441㏄のエンジンをから放たれる200psのパワー。
何につけ豪快なマシンですが、快適なタンデム走行をもたらす前後長の長さを見ると、「メガツアラー」という言葉の何たるかがよくわかる感じがします。
特にこのカラーリングでは、マシンが風を受けて走る疾風感がイメージしやすいですね。
Ninja ZX-14R HIGH GRADE (ZX1400JLF=オーストラリア仕様)
続いてこちらはオーストラリア仕様。
カラー名は「メタリックディアブロブラック×ゴールデンブレイズドグリーン」。
このグラフィックでは、黒を基調とし一目でKawasaki車とわかるライムグリーン。
しかし、サイドカウルにあしらわれたデザインは、ネオンのような濃淡を持ち、どこか未来的で、まさに闇の中から現れ出でた緑の矢といった感じ。
白ベースのマレーシア仕様とはまた違った形で、ダークなスピード感が素敵ですね。
ちなみに、今回ご紹介しているNinjaZX-14R HIGH GRADEをご購入になると、
ファイナルステッカーがプレゼントされるといいます。
これはプレミア感が期待できますね。
Z1000 R EDITION (Z1000JLF=欧州一般仕様)
まるで地を這うかのようなクラウチングデザインを持つZ1000。
この上なく独創的なその「顔」は、Kawasakiが「sugomi(凄み)」デザインと称する通り、鋭利な迫力を醸し出すスーパーネイキッドです。
Z1000 R エディションはすでに欧州でラインナップされているその上級モデル。
こちらは、先述のNinjaZX-14R HIGH GRADEと同様に、リアショックをオーリンズ製としてブレンボ製ブレーキシステムを搭載して足回りが強化されています。
さらに、ギヤポジションインジケーター、シフトアップインジケーターを装備し、
使い勝手とその走りの内容をグレードアップさせたモデル。
そのカラーリングはスーパースポーツモデルNinjaZX-10RSEと同様のもの。
サイドカウルにある忍者の鎖帷子(くさりかたびら)のような紋様が、その名を飽き足らせない和美を感じさせてくれます。
実際、諸元を比べると、スタンダードよりホイールベースが5㎜程短くなっているので、若干クイックな動きが演出されているように見えます。
さらにエンジンはユーロ5に適合しつつ、微増ながらも1psだけパワーアップ。
他にはリアのホイールトラベルが4㎜程抑えられていたり、細かい味付けの変更が見られます。
眠たいアップハンドルモデルにはない、扱いやすくもスパルタンな走りが魅力のZ1000。
デザインだけでなくこうした変更を知るにつけ、R EDITIONには走りのイメージを掻き立てられますね。
気になる発売時期、価格は?
発売時期はいづれも2019年11月上旬。
BRIGHTのカタログによると、
こちらのマレーシア仕様が、小売り希望価格1,925,000円(消費税10%込み)。
こちらのオーストラリア仕様は、小売り希望価格1,903,000円(消費税10%込み)となっています。
また、Z1000 R EDITIONについては、
小売り希望価格1,446,500円(消費税10%込み)となります。
10月の増税後の発売なので、そればかりは致し方ないところ。
ですが、それでも今時これだけのものが200万円以内で収まっているのは、うれしいことかもしれませんね。
3台の諸元
車名(通称名) | NinjaZX-14R HIGH GRADE |
Z1000 R EDITION |
|
---|---|---|---|
全長×全幅×全高 | 2,170×780 ×1,170(㎜) |
2,045mm×790mm ×1,055mm |
|
軸間距離 | 1,480㎜ | 1,435mm | |
車両重量 | 269㎏ | 221kg | |
最低地上高 | 125㎜ | 125㎜ | |
シート高 | 800㎜ | 815mm | |
キャスター/トレール | 23°00’/93㎜ | 24°50’/101mm | |
エンジン種類/弁方式 | 水冷4ストローク 並列4気筒 /DOHC4バルブ |
水冷4ストローク 並列4気筒 /DOHC4バルブ |
|
総排気量 | 1,441cm³ | 1,043cm³ | |
内径×行程/圧縮比 | 84.0㎜×65.0㎜/12.3:1 | 77.0mm×56.0mm/11.8:1 | |
最高出力 | 147.2kw(200ps)/10,000rpm | 104kW(142PS)/10,000rpm | |
最大トルク | 158.2N・m(16.1kgf・m)/7,500rpm | 111N・m(11.3kgf・m)/7,300rpm | |
エンジンオイル容量 | 4.6L | 4.0L | |
燃料タンク容量 | 22L | 17L | |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | 無鉛プレミアムガソリン | |
一次減速比 / 二次減速比 | 1,556(84/54)/2.471(42/17) | 1.627(83/51) / 2.867(43/15) | |
フレーム形式 | プレスバックボーン | ダイヤモンド |
|
ステアリングアングル (左/右) | 31°/ 31° | 29°/ 29° |
|
ホイールトラベル | 前 | 117㎜ | 120mm |
後 | 120㎜ | 131mm | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C (58W) | 120/70ZR17M/C (58W) |
後 | 190/50ZR17M/C (73W) | 190/50ZR17M/C (73W) | |
ブレーキ形式 | 前 | デュアルディスク310mm(外径) | デュアルディスク310mm(外径) |
後 | シングルディスク250mm(外径) | シングルディスク250mm(外径) |
まとめ
普段「新型」といってその実カラー変更のみというモデルについては、あまり熱を入れてお伝えしてこなかった私ですが、今回NinjaZX-14R(HIGH GRADE)がファイナルであると知り、その内容を実にザックリとではありますがお伝えすることにしました。
そうさせたのはやはり、風を読んだデザインの良さでしょうか。
実にきれいにまとまっていると思います。
また、Z1000 R EDITIONもデザインに惹かれるところがありましたが、諸元表を編集中に国内のKawasakiサイトにラインナップ中のZ1000と相違する部分があるのに気づき、それもまた面白いところだと思いました。
いつも思うのですが、現段階において広報写真でしか見ることのできない車両は、現車を見た時にそれ以上の感動があるものですよね。
ですから、こうしてそのデビューをお伝えした車両が店頭に並んだ時というのはひときわうれしくて、「やっと逢えたね」とその新型車に心の中であいさつをしています。
3車種とも、その形は見慣れたものだとは思いますが、自然光の下でスケール感を伴って出会えるのを、皆さんもちょっと楽しみにしていてくださいね。
情報提供;株式会社カワサキモータースジャパン
映像参照元;BRIGHT