目次
道央だけでもデッカイどぉ
みなさんこんにちは!
北海道で学生をやりながらライターをやっています、板倉です。
前回は北海道の道南エリアのオススメスポットを紹介させていただきました。
今回は、道央エリアです。
道央は、胆振(いぶり)・日高・空知・石狩・後志(しりべし)の5つの地域からなる広大なエリア。
最初は本州から上陸する人が多い苫小牧側、胆振(いぶり)エリアから見ていきましょう。
地震から1年、胆振は元気です
ご承知のように、胆振エリアは昨年9月、北海道胆振東部地震が発生し、目下復旧中のエリアで、7町4市からなるエリアです。
僕は地震後に前の愛車レイ(HONDA・XR230)とともに被災地・厚真町を走行しました。
あまりの衝撃に写真を撮るのも忘れるほどで、残念ながらその時の映像は残っていません。
とにかく、道路にヒビや段差が多くあり、山は崩れ家屋の被害も甚大で、ニュースで見るよりはるかに大きな衝撃を受けました。
2019年のGW、新たな相棒シャオ(SUZUKI・GSX250FX)を手に入れ、再び被災地を走行。
当時不通になっていた道路が復旧しており、様々な方面からの通行が可能になっていました。
さて、そんな胆振エリアですが、実はたくさんのツーリングスポットがあります。
洞爺湖と支笏湖エリア、火山の景色に自然の力を見る
まずは、洞爺湖。
ここは道南ツーリングの人が足を延ばすにもおすすめです。
ずっとみていたい、洞爺湖の美しさ
面積はおよそ70㎢のカルデラ湖で、日本で9番目に大きな湖です。
湖をぐるっと回る湖畔道と、二つの道の駅があり、透明できれいな水と、山々に囲まれたのどかな雰囲気に浸ることができますよ。
温泉地なので、ホテルなども多数ありますが、静かな湖畔で一晩を過ごしてみるのも良いかもしれませんね。
奇跡の山昭和新山そして有珠山
洞爺湖の近くには、昭和新山や有珠山などの火山があり、その勇壮な姿は美しいものです。
昭和新山は洞爺湖からバイクで数分。
この山は昭和19年6月に、それまで広大な耕作地だったところが隆起して大噴火。
当時その土地を走っていた国鉄胆振線の線路も山の中腹にその残骸を残すほどの激しい隆起を見せた山で、噴火によって形成された溶岩ドームと火山の威力を見ることができます。
そして有珠山は最近では2000年に大噴火をしたことで有名な火山で、昭和新山と同じ溶岩ドーム型の山。
昭和新山の隣に位置し、昭和新山から有珠山山頂付近へはロープウェイで往復1,600円で行くことができます。
値段的にちょっと高く感じますが、有珠山噴火口と一望できる洞爺湖の風景を見ればその値段も納得です。
ただ、現地は虫が多いので、虫よけをお忘れなく。
支笏湖に映る山々を眺める
さらに、洞爺湖(または昭和新山)から1時間半で支笏湖へも行くことができます。
透明度が高いきれいな湖で、風のない日には、山が湖面に反射して見えることもあるようです。
そのほとりにある支笏湖ビジターセンターからは支笏湖を囲む恵庭岳や樽前山、風不死(ふっぷし)岳が一望できます。
二輪駐車場もあり、料金は200円。時間制ではないため、ゆっくりと支笏湖の自然を堪能することができますよ。
室蘭エリアは見どころ一杯
次は洞爺湖・支笏湖を離れ、室蘭のあたりを見ていきましょう。
一度行ったら忘れない、地球岬
室蘭市の大半は半島。
その地形の中、ツーリングスポットとして一番のおすすめなのは地球岬ですね。
洞爺湖からバイクで約40分。
ここは「北海道の自然100選・第1位」、「北海道景勝地・第1位」、「新日本観光地百選・第1位」と評される北海道で大人気の観光スポット。
海抜130mの断崖絶壁からは噴火湾と太平洋を一望することができ、早朝から日の出目当ての観光客が後を絶ちません。
この景色は忘れられないものになるでしょう。
室蘭の夜景をその目に焼き付けてほしい
そして、このエリアに行ったらぜひ見ておいていただきたいのが白鳥大橋。
全長1,380m、東日本最大の吊り橋です。
この橋は無料で渡ることができますが、自動車専用道路のため、125㏄以下の自動二輪は通行ができませんから、その点はご了承ください。
渡るのも素敵ですが、どちらかというと外から眺める方がいいかもしれませんね。
白鳥大橋を眺めることができる展望台がいくつもあり、様々な姿を見ることができますよ。
特に祝津(しゅくつ)公園から見る夜景は印象的。
ここは橋に最も近く、港と工場群をきれいに見ることができます。
ただ、祝津公園に行く際は道幅の少し狭い勾配を登っていくため、気を付けてくださいね。
夜間は24:00までライトアップされるため、工場群と一緒に見る橋の景色が最高に美しいですよ。
また、船で直接室蘭入りをされる方に朗報。
昨年の6月から、岩手県宮古と室蘭を結ぶ航路が新設され、8:00宮古発、室蘭到着は18:00ですから、北海道入り初日に室蘭の夜景を見ることができますよ。
胆振エリアから少し東側、日高エリアへ
こちらが8つの町からなる日高エリアです。
馬の姿に優しい気持ちをもらえる日高
日高と言えばやっぱり馬、そう、サラブレッドですね。
特に日高町は、ゴールドシップやモーリス、キタサンブラックなどの名馬の出身地。
日高町や新冠(にいかっぷ)町を走る国道235号は、サラブレッドロードと呼ばれ、牧場が近くにある場所ではサラブレッド種をたくさん見ることができます。
将来、名馬となるかもしれない馬たちを見ながら、海沿いを走ると、なんだか優しい気持ちになれますよ。
襟裳のアザラシに遭いに行くい
さらにバイクを東へ走らて、襟裳岬のあるえりも町へ入ります。
襟裳岬は年平均風速が最も大きく、風速10メートル以上の日が300日近くあります。
年がら年中風が吹き荒れる場所で、二輪駐輪場も登りの傾斜になっているため、ローギアでの停止が不可欠。
訪れる際はお気をつけて。
また、襟裳岬にはゼニガタアザラシが棲息しており、双眼鏡などで見ることができます。
私が訪れたGWでもかなりの頭数を見ることができ、なかなかかわいかったですよ。
襟裳岬から先、道東エリアへは、海抜も低く、海沿いのオーシャンビューを見ながら走ることができる黄金道路で繋がっています。
このあたりは道東編でお伝えしていきますのでお楽しみに。
小樽港のある後志(しりべし)エリアへ
後志と書いて「しりべし」というエリア。
運河+バイクで映(ば)えてみよう
まずは運河が有名な小樽周辺から見ていきます。
小樽の運河まではフェリーターミナルから数分で到着することができます。
レンガ造りの建造物群と、運河を走る船がとても印象的。
そこにバイクを加えて写真を撮れば、映えること間違いなし。
しかし、そこは観光客がなまら多いのでご注意を。
水族館で海獣たちに癒される
小樽の祝津(しゅくつ)にはおたる水族館があります。
ここは海に隣接した非常に珍しい水族館。
海に面した海獣エリアは海を仕切っただけで、野生に近い状態で飼育をしているんです。
写真で見ても分かりますよね。
(写真提供:おたる水族館)
岩場には、野生のトドやアザラシが上陸することもあるそうです。
特にオススメのは次の二つ。
まずはペンギンショー。飼育員さんの言うことを聞かずに自由奔放なペンギンたち。
(写真提供:おたる水族館)
ペンギンたちは本能のままに動いているのがとてもかわいらしいです。
もう一つは、オスは体長3m、体重は1tにもなるアシカの仲間で最大のトドのショー。
(写真提供:おたる水族館)
迫力ある大ジャンプは、圧巻ですよ。
積丹(しゃこたん)ブルーを堪能しよう
積丹町には船艇から海中を見ることができる、水中展望船が運航されています。
思わず身を乗り出してお寿司を食べたくなるような海の幸の生体?(笑)
ライディングの休憩がてら、透明度の高い積丹ブルーの海を散歩してみてはいかがでしょうか?
そしてさらに西へ30分ほど走ると、いよいよ積丹半島の端、神威(かもい)岬があります。
神威というのは、アイヌ語で神を意味するカムイから来ています。そのため、かつては女人禁制だったとか。(もちろん今は入れます)
ここは、風が強く吹くときもある岬で、襟裳岬と同じく駐車の際はローギアに入れて停止するなど、転倒防止に努めてくださいね。
また、灯台もありますが、風が強すぎたりした場合は行くことができません。
その際は、ゲートまでしか歩くことになります。
ちなみに、私が行った時も風速10mを超える強風で、残念ながらゲートが閉まっていました。
神威岬から南へ国道229号線はしばらく海岸沿い。
波しぶきが上がるのを間近で見ることができ、自然の迫力を体験することができます。
天気が良ければ、このように水平線まで見渡すことができますよ。
ニセコエリア
神威岬からバイクを南に走らせること約1時間半。
今度は蝦夷富士・羊蹄山の麓に広がるニセコエリア。
小樽からは今回のように積丹半島を周り、海を見ながらニセコへ入ってみるのも良いルートだと思います。
僕は札幌近郊に住んでいるので、ニセコから積丹、小樽と抜けるルートが主ですね。
僕が特にオススメするのは、喜茂別(きもべつ)町にある道の駅「郷の駅 ホッと きもべつ」。
ここは札幌・定山渓につながる中山峠の終点。
郷の駅ホッと きもべつでは、喜茂別ボールと呼ばれるあげいもがおいしいんですよ。
「あげいも」というのは北海道の料理で、ジャガイモをそのまま使い、外はアメリカンドッグのようなカリカリ、中はホクホク。
喜茂別ボールは、大きなあげいもを2つ串に刺した状態で提供されます。
ちょっと寒く感じたらここのあげいもで身体を温めるのが最高なんですよ。
中山峠を越えて札幌(石狩エリア)へ
札幌エリアに入る前に、ニセコエリアと石狩エリアをつなぐ、中山峠を紹介しましょう。
中山峠の見どころ
中山峠は喜茂別町と札幌市をつなぐ峠で、喜茂別町からおよそ30分ほどで頂上にある道の駅「望羊中山」に着きます。
文字通り、天気が良ければ羊蹄山を望むこともでき、食事処もあるため、ゆっくりと過ごすことができるんです。
ちなみにここでのグルメは中山チキンがオススメ。峠の名前が使われているところもポイントですね。
北海道に来たなら、やっぱり石狩エリアの札幌
札幌では新三大夜景に選ばれている夜景がオススメですよ。
中でも、
- JRタワー展望室T38
- 藻岩山
- 旭山記念公園
この三か所からの夜景は特に、オススメです。
JRタワー展望室T38
JRタワー展望室は入場料720円かかりますが、南側にカフェもあるため、札幌のビル群を眺めながらティーやコーヒーを飲みながらゆったりできますよ。
(画像提供:JRタワー展望室タワースリーエイト)
藻岩(もいわ)山
藻岩山も登山道が有料道路で320円で中腹まで自車で行けますが、山頂まではケーブルカーで往復600円。余裕があればぜひ行っていただきたいですね。
また、藻岩山は恋人の聖地。
カップルで愛の南京錠を作る、というのが有名なところです。
旭山記念公園
旭山記念公園は藻岩山の隣に位置する旭山にある小さな公園。
この旭山は、夜景を撮影するには高すぎず低すぎず、ちょうどよい標高。
日没後30分でご覧の通り。
展望台は山に囲まれていて、風も少なく、静かな場所で落ち着けます。
夜景の後の味噌ラーメンは最高!
やはり札幌に来たら味噌ラーメンは外せません。
おすすめは札幌駅直結のエスタの10階のラーメン街、「ラーメン共和国」にある「吉山商店」。
ここの人気は焙煎ごまみそらーめんです。
ふんだんに使われたゴマの香りが最高の味噌ラーメンです。
また、珍しい棒状の皮に閉じ込められた肉汁がたっぷりの「棒餃子」も絶品。
ラーメンのお供にお勧めですよ。
まとめ
いかがでしたか。
道央エリアは範囲が広く、自然豊かな見所がたくさん。
また、船便での上陸拠点となる港街が数多くあり、時間によって町の表情が変わる少なくありません。
予め「夜景が楽しめる」など、街の情報を良く仕入れてタイムスケジュールを立てるのがいいでしょうね。
今回は字数の関係で富良野を含む空知エリアを入れていませんが、このエリアはまたいづれ。
次回は、朝ドラで話題の十勝、世界遺産・知床など、道東エリアを紹介していきます。
おたる水族館様
JRタワー展望室タワースリーエイト様
映像のご提供・ご協力ありがとうございました。