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YAMAHAファン歓喜!
こんにちは、編集長の山本です。
さて、みなさん。
もうすぐあの鈴鹿の暑い夏がやってきますね。
先日はKawasakiがファクトリー体制で参戦するという話題をお届けしました。
ヤマハの5連勝をストップさせようと気合を入れているようなのですが、迎え撃つヤマハも相当な気合の入れようです。
今年ヤマハは、ファクトリーチームである「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」と2018-2019 FIM世界耐久選手権(EWC)にレギュラー参戦する「#7 YART Yamaha Official EWC Team」の体制。
中でも#21はあのTECH21(テックツーワン)カラーで走るんですよ!
映像参照元;ヤマハ発動機レース情報
これはもう40代後半から50代以上のヤマハファンなら涙を流して喜びますよね。
私も18のころ、TECH21カラーのYSRが欲しくてバイクというかヤマハに始めたくらいですから、そりゃぁもう…(涙)
「テック・ツーワンカラーって何さ?」
↑という若い世代の方に説明しましょう。
あれは1985年、世の中が今では考えられないくらいバイク熱が熱かったころ。
鈴鹿8耐は今以上に社会的な注目を浴びるイベントでした。
なので、OKI電機とかカップヌードルなど、いろいろな大手企業がチームスポンサーに名乗りを上げていたんですね。
ヤマハは当時、男性向け化粧品シリーズ「TECH21(テックツーワン)」を売り出していた資生堂のスポンサードを得ていました。
この「TECH21」という商品のカラーがこの色だったわけです。
https://m.youtube.com/watch?v=BWoBqQAHwZA&feature=youtu.be
ちなみに今回、資生堂からTECH21シリーズが再版されることはないと、ヤマハのプレスリリースに書いてありました。
しかし、今出してくれたら即買いますよ資生堂さん。
で、その何が凄かったの?
8耐でヤマハのエースナンバーは未だに#21であるのも「TECH21ヤマハ」あってのこと。
語り継がれる1985年大会。
それはそれは凄かったんです。
まず、マシンが凄かった
当時画期的と言われていたFZ750の前傾45°当時5バルブ・ジェネシスエンジンをベースにフルチューンし、まだ珍しかっアルミ製フレーム(デルタボックス)に積んだ「FZR」(OW74)で参戦したこと。
FZR750は、ヤマハ初の4ストロークファクトリーマシンで、ラムエアのご先祖様、FAI(フレッシュ・エア・インテーク)等、革新的なアイディアを盛り込んだ意欲作でした。
当時はレーシングマシンのカラーと言えば、けばけばしい原色なのが当たり前だったのですが、この淡いパープルがセンス良く目立ってカッコよかったんですよ。
レーサーも半端なかった
そして、先述のCMに出ているイケメンレーサーが、平忠彦選手。
映像参照元;ヤマハレース情報/選手一覧/平忠彦
国内最速を誇り、後にWGPにもフル参戦していた半端ないレーサーで、伝説の角川映画「汚れた英雄」で、草刈正雄の影武者を務めたほど、長身の風貌が人気でした。
その平さんとコンビを組んだのは、キングことケニーロバーツ。
映像参照元;ヤマハレース情報/選手一覧/ケニー・ロバーツ
今、サーキットでは当たり前になった、膝を擦って走るライディングスタイルを完成させた伝説のライダーです。
しかし当時既にGPから一線を退いていたケニーロバーツ。
それだけに、「ケニーと平が一緒にコンビで8耐参戦する」ということ自体がビックりニュースだったわけですね。
8耐の伝説となったレース展開
この年の8耐、優勝したのはホンダのガードナー/徳野政樹 組。
しかし、このレースで伝説となったのは、完走扱いとならなかったキング/平忠彦 組でした。
レース開始早々、第1ライダーを務めたケニーがスタートに手間取り、ほぼ最後尾からのスタートに。
しかし、20週目には2番手につける快進撃を見せ、
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト
平選手に変わったスタートから1時間32分後の38周目には、なんとトップに躍り出るという離れ業をやってのけました。
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト
そのままトップの座を守りぬき、誰もがヤマハの優勝を確信した終了29分前の18時58分。
快調だったはずのOW74はエンジンバルブのトラブルで回転が落ちてしまいます。
チームが駆け寄ったメインストレートのウォールに平選手が静かにマシンを止め、
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト
そのままレースを終えてしまいまいました。
この悲劇的な結末が、今に語り継がれるTECH21の伝説。
以降6回目の1990年にようやく優勝を手にするのですが、トラブルに泣かされながらも毎年挑戦する姿は、TECH21カラーの淡いパープルと共に多くの人の心に残っているのです。
TECH21の32年ぶりのチェッカー
1985年にこのトラブルで完走できなかったTECH21ヤマハRT。
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト
しかし、32年後の2017年にチェッカーを受けたのをご存知でしょうか。
「これまでの感謝を伝えたい、 この大きな感動で。」が2017年大会のテーマ。
そのテーマに沿って2017年大会では、OW74が1985年にリタイヤした18時58分にさかのぼり、計時板に「残り29分」の文字を表示させて、OW74完走させるというエキシビション行われました。
写真は本戦前のパレードラン、ケニーがFZRを駆る。
これはまさに、TECH21ヤマハRTが、32年ぶりにチェッカーを受け雪辱を晴らしたという、昭和から平成へのタイムワープイベントでした。
平成から令和への5連勝を!
昨年(2018年)は、初代YZF-R1(4xv)の発売から20周年ということで、4xvカラーを纏っていたYZF-R1。
見事に20歳(ハタチ)の祝い4連勝の花火で飾りましたね。
YZF-R1が21周年だから、それにちなんでのTECH21カラー。
そしていよいよ令和のTECH21ヤマハRTは動き出します。
「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は全日本のファクトリーチームで指揮を執る吉川和多留氏が監督を務めます。
ライダーは昨年に引き続き、2017年から3大会連続出場の中須賀克行選手とアレックス・ローズ選手、そしてマイケル・ファン・デル・マーク選手という強力な布陣。
中須賀克行選手
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト/#21
ヤマハ TECH21チームが活躍した1985-1990年は私も幼く、当時をよく知らない世代ですが、日本のレース史で最も熱い時代であったことは知っています。
5連覇はもちろん、レース界に携わる一人のライダーとして、ライバルと一緒に当時の熱狂を取り戻せるようなレースを目指し全力を尽くします。
ぜひ鈴鹿でお会いしましょう!」
アレックス・ローズ選手
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト/#21
ここ数年同じメンバーで出場しているのでお互いよく理解しており、気の合う最高のチームで5連勝を目指してがんばります。
マイケル・ファン・デル・マーク選手
一方の「#7 YART Yamaha Official EWC Team」は既にEWCのレギュラーチームで第3戦を終え、現在ランキング4位。
#7では、ブロック・パークス選手とマービン・フリッツ選手そしてニッコロ・カネパ選手の3人が出場します。
ブロック・パークス選手
映像参照元;ヤマハ発動機/鈴鹿8耐スペシャルサイト/#7
マービン・フリッツ選手
ニッコロ・カネパ選手
ライバルたちも虎視眈々と優勝台の頂上を狙っていますが、栄光のTECH21カラーが必ず最初にチェッカーを受けるのだと、音叉ラブな私たちは信じています!
ひとまず、ヤマハから公開された鈴鹿8耐スペシャルサイトで、あなたの心に「現地応援したい欲」を育ててみてはいかがでしょうか?
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令和最初の鈴鹿8耐は、2019年7月25から28日までの開催。
是非この日はサーキットに足を運んで、現地の迫力に酔いしれながら、令和のTECH21を応援してみてはいかがでしょうか?
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