男性の皆さん、女性向けのバイク雑誌をお読みになったことがあるでしょうか?
目次
女性ライダーの世界観を垣間見る
男性をターゲットにしたバイク雑誌だと、バイクのスピードだとか馬力。
どっちかというとそういうマテリアルとしての「バイクの凄さ」にフォーカスされたものが多いですよね。
女性向けのバイク雑誌にも、
RC213VsとかR1みたいなスーパースポーツやアドベンチャーバイクだってちゃんと出てきます。
ただ、そういうバイクの性能でグイグイ引っ張るような感じよりも、
もっと違う角度からバイクを見ている感じが楽しいんですよ。
例えばRC213Vsにしても、
ちょっとアクティブなイメージの美女が傍らに髪をなびかせて
「カッコいいバイクときれいな女の人」が風景としてパリっと収まった感じの画になっています。
女性目線の面白さと言ったらたぶんその辺りの事だと思うのですが、
バイクとどんな付き合い方をするのか?
バイクに乗ると自分の生き方をどう演出できるか?
大雑把なまとめ方ですが、女性とバイクとの関係性にフォーカスされた秀逸な記事がたくさんあります。
なので、女性向けのバイク雑誌を読むと「女性目線のバイク」というか、
「バイクを軸に女性の世界観?」のようなものも見えてくるんですね。
それが男性ライダーにはすごく新鮮な発見になるんですよ。
女性ライダーの視点で考える
ハンドルが遠かったり、レバーが遠かったりで、うまく操作できずに自信を無くして、
ライダーへの道をあきらめてしまう女性も多いようです。
例えば男性目線でバイクを見ると、女性の方が小さく見えてしまいがちです。
しかし、女性目線ではバイク周りのすべてが「大きめ」なわけです。
「だったら小さい人なりに車種を選んだら?」
逆に男性がそうやって車種を限定されたらいやですよね。
大型バイクでバヒュッと余裕で乗りたい。
なので、女性からバイクについて相談を受けたなら、
まずは相手の目線に立って考えるということが必要です。
実は筆者の妻も一時期バイクの免許を取ったのですが、
今はすっかりあきらめてしまい、バイクに乗ろうとしません。
彼女の身長は146㎝ちょと。
言ってみれば中学生くらいの体形です。
やっぱりそういう体型の人がバイクを動かすのは
自分がいつもやるのとはメンタルな部分からして要領が少々違ってくる。
そういう視点が抜け落ちていたので、
妻は筆者の上から目線なアドバイスに嫌気を覚えて、
結局バイクに乗るのを辞めてしまったんです。
女性向けバイク雑誌の場合には、車種選択の幅を確保して、
「大丈夫だよ、あなたにも乗れますよ」と間口を広くするのを主眼にかかれていたりするわけです。
男性ライダーとしてそれを読んだなら「ああそうか、こういうところを悩んでるんだ」と、
わかっているつもりでわかっていなかったことが見えて来たり。
初心者の女性にバイクについて相談されたときに、こうして女性目線で話ができるので、
とても参考になります。
「バイク+女性」はやっぱりカッコいい
ついつい男目線だと、
女の子はちんまりしたバイクでかわいく走る的なイメージを持つ人がいるかもしれません。
でも実際その逆、
つまり小柄な女性ライダーが大きなバイクを操っているのを目の当たりにすると
結構考えが変わったりします。
先日筆者が取材に行ったバイクイベントの会場でもそれはありました。
会場に一台のアフリカツインがするっと到着。
大きなアフリカツインは、ライダーの体格を小さく感じさせます。
いや感じるというか、実際に明らかに小さい。
筆者は率直に「凄いな!」と思いました。
降りてきたのはバイク雑誌やTVで活躍するタレントの「あやみん」こと岸田彩美さん。
アフリカツインがするっと入ってちょっとした人だかりができ、
小柄な女の子が載っているのにみんながびっくり。
そしてバイザーを開けて「こんにちわー!」とそれが「あやみん」でびっくり。
「あやみん」がこの巨体を転がしてきたという驚きと、
「あやみん」みたいな小さい女性でも運転できるアフリカツインに驚いたり。
あやみんが下りたアフリカツインを取り囲んで、
おじさん連中はそんなようなことを口々に言っていました。
やっぱり、「バイク+女性」ってイメージ以上にかっこいい。
というかセンセーショナルでさえありますね。
この時はまさに、そんなことを確認した瞬間でした。
国も女性ライダーをバックアップ
国会議員さんの中にはバイクが好きな方たくさんおいでになって
「バイク議員連盟」として活動しているのをご存知でしょうか?
ETCに助成金が出たり、バイクの駐輪場の設置を促進したり、
バイク環境を整えることができるよう、政策を打ちだしているのが彼らです。
最近で言うと、これは今のところ関東限定ですが、
バイクを2日間一定料金で乗り降りし放題にするという
「首都圏ツーリングプラン」を実現させました。
今後彼らは2つの目標を掲げています。
一つは「有料道路の二輪・四輪の料金分離。」
そしてもう一つは「女性ライダー環境の充実」です。
具体的には道の駅の女性用トイレなどにヘルメット置き場を設置し、
パウダールームを設けるという計画だそうです。
男性からすると小さなことにも思われがちですが、
出先でお化粧の状態をキープすることは、女性にとっては必要不可欠な話です。
なので女性ライダーであれば、「ヘルメットを置いてしっかりメイクを直したい」。
そんな女性ライダーの意見を反映させて実現を目指し、
ゆくゆくはサービスエリアやパーキングエリアにも拡大していく計画なのだそうです。
みんなで磨く女性ライダーの輝き
学生・会社員、主婦の人、会社を経営してる人。ご年配の方。
女性バイク誌にはいろいろな女性ライダーが登場します。
そして、愛車との豊かな関係を語ってくれるわけです。
色々な背景を持った方がいらっしゃいます。
どんな方についての記事でも一つ言えるのは、
「バイクに乗っている女性は独特の輝きを持っている」ということです。
国もそんな女性ライダー環境を整えながら応援しています。
男性からしてもそうですが、やっぱりバイクって元気をくれるじゃないですか。
その元気を分け合って、バイクで輝く女性の輝きをみんなで磨く手伝いをしましょう。
まだ女性向けバイク雑誌を読んだことがないという男性ライダーの皆さん。
試しにちょっと読んでみてください。
バイクがもうちょっと広い意味を持って見えてくるかもしれませんよ。
もう一度バイクに乗ろう! ~羨望されるオトナのライダーになりたい人に